e講:諏訪・八ヶ岳山麓の土地や精神性を掘り下げるトークシリーズ
2021
eKou (Talk series to investigate the nature and spirituality of Suwa-Yatsugatake Area of Japan)
2021
企画&ホスト:新野圭二郎(一般社団法人ダイアローグプレイス代表理事)、四方幸子
オンライン
主催:一般社団法人ダイアローグプレイス
「e 講」は、キュレーターの四方幸子と公共創造家 新野圭二郎が企画とホストを担当し、2021 年6 月から10 月まで月1 回、計5 回に渡って開催したオンラインのトークシリーズ。同年11 月に開催予定のフォーラム 「精神というエネルギー|石・水・森・人”』につながるもので、諏訪・八ヶ岳山麓の自然や精神性を各分野の専門家とともに掘り下げた。「講」は、共同体による会合であり、「コモンズ」的な場を意味している。
*主催者名が「一般社団法人 次の1万年クラブ」名義から「一般社団法人ダイアローグプレイス」に変更された。
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1)第一回 「ヨーゼフボイスと公共創造」新野圭二郎、四方幸子
2021/6/4 20:00-22:00
2)第二回 「フォッサマグナと諏訪・八ヶ岳山麓」
2021/7/2 20:00-22:00
ゲスト:竹之内耕(新潟県糸魚川市立フォッサマグナミュージアム館長)
ホスト:新野圭二郎、四方幸子
第2 回目は、「フォッサマグナ(大地溝帯)」を取り上げます。1885 年にH・E・ナウマンによって発見されたフォッサマグナは、かつて東北日本と西南日本を分断していた海に堆積、隆起した新しい地層で、八ヶ岳や富士山、東京をも含む広大なエリアです。西縁は糸魚川市と静岡市を結ぶ糸魚川-静岡構造線(糸静線)に沿っており、そこに諏訪や八ヶ岳山麓が位置しています。このエリアはまた、縄文文化が栄えたことでも知られています。フォッサマグナ研究の第一人者である竹之内耕氏をお招きし、その地勢や自然、そして文化との関係を考察します。
3)第三回「縄文時代の暮らしと精神世界ー井戸尻考古館の研究より」
2021/8/6 20:00-22:00
ゲスト:小松隆史(長野県富士見町立井戸尻考古館館長)
ホスト:新野圭二郎、四方幸子
第3 回目は、前回取り上げたフォッサマグナの広大な地域とほぼ重なる縄文文化圏『富士眉月弧(ふじまゆづきこ)』の提唱をはじめ、独創的な研究を切り開く井戸尻考古館(長野県富士見町)の館長 小松隆志氏をお招きし、縄文時代の暮らしと精神世界についてうかがいます。フォッサマグナの糸魚川-静岡構造線(糸静線)と中央構造線が交差する諏訪湖の南、富士山や八ヶ岳を望み、多くの縄文遺跡が点在する地に位置する井戸尻考古館。地域に根ざした考古学者藤森栄
一が井戸尻遺跡群発掘調査とそれに基づき提唱した縄文中期における「縄文農耕論」の系譜をもち、「自ら縄文人に近づいていく」という実践的研究アプローチを取る井戸尻考古館から、新たな縄文世界が見えてくることでしょう。
4)第四回「自然信仰と世界観 - ミシャグジに触れながら」
2021/9/3 20:00-22:00
ゲスト:石埜三千穂(諏訪信仰研究家・スワニミズム事務局長)
ホスト:新野圭二郎、四方幸子
諏訪を拠点に諏訪信仰、民俗学、考古学等を独自の視座から研究するユニークな個人のゆるやかなネットワーク「スワニミズム」。第4 回目は、スワニミズムの事務局長も務める研究者 石楚三千穂氏をお招きし、フォッサマグナの糸魚川-静岡構造線と中央構造線が交差し、火山エネルギーを背景にもつこの地域において、先史時代から現在にまで育まれてきた自然信仰と世界観について語っていただきます。地域に根ざした信仰でありながら、謎につつまれた「ミシャクジ」についても触れていただきます。
5)第五回「絡まり合う自然そして人間ー生と死の循環の中で」
2021/10/2 20:00-22:00
ゲスト:大小島真木(現代美術家)
ホスト:新野圭二郎、四方幸子
6月から月1回、諏訪・八ヶ岳山麓地域の自然、文化、そして精神性を掘り下げてきたE 講の最終回は、現代美術家の大小島真木(おおこじま まき)さんをお招きします。鳥、プランクトン、菌、鉱物など、ミクロ・マクロの時間や空間スケールで、人間以外のさまざま存在を交差させる作品は、「人間は他のものたちとの絡まり合いの中で生かされている」という彼女のまなざしに由来しています。連綿とした時間の中で繰り返される生と死の循環に接触し、アートとして可視化すること、ポストパンデミックの時代における世界の絡まり合いについて語っていただきます。
*under preparation
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