ミシャ・クバル「パワー・オブ・コードー対話のスペース」
東京国立博物館平成館開館記念関連事業
1999年10月12日-31日
東京国立博物館本館第一室
Photo:ミシャ・クバル

Mischa Kuball "Power of Codes - Space for Speech”
For the opening of Heiseikan Building of Tokyo National Museum
October 12-31, 1999
Tokyo National Museum
Photo; Mischa Kuball

ミシャ・クバル「パワー・オブ・コードー対話のスペース」
東京国立博物館平成館開館記念関連事業
1999年10月12日-31日
東京国立博物館本館第一室
Photo:ミシャ・クバル

Mischa Kuball "Power of Codes - Space for Speech”
For the opening of Heiseikan Building of Tokyo National Museum
October 12-31, 1999
Tokyo National Museum
Photo; Mischa Kuball

ミシャ・クバル「パワー・オブ・コードー対話のスペース」
東京国立博物館平成館開館記念関連事業
1999年10月12日-31日
東京国立博物館本館第一室
Photo:ミシャ・クバル

Mischa Kuball "Power of Codes - Space for Speech”
For the opening of Heiseikan Building of Tokyo National Museum
October 12-31, 1999
Tokyo National Museum
Photo; Mischa Kuball

東京国立博物館平成館開館記念 ミシャ・クバル「パワー・オブ・コードー対話のスペース」

1999

For the opening of Heiseikan of TNM: Mischa Kuball "Power of Codes - Space for Speech”

1999

東京国立博物館平成館開館記念関連事業
1999年10月12日-31日
会場:東京国立博物館本館第一室
主催:東京国立博物館+東京ドイツ文化センター
後援:ドイツ連邦共和国大使館
協賛:BASF ジャパン株式会社
協力:株式会社東京スタデオ
キュレーター:四方幸子

都市や建築への光による非物質的な<介入>を通して「近代性」を広く人々に問いかけてきたミシャ・クバル。日本での初の展示を、この国における近代の受容を象徴する東京国立博物館で実施した。本館(帝冠様式)一階のロビー右に位置する第一室で展開、日本で最も古い博物館での初の現代美術プロジェクトとなった。回転するプロジェクターから空間に投射されるアルファベット文字や幾何学的形態は、常にぶれ、形を変えながら空間全体を攪拌、光はガラスの展示ケースや陶磁に多重反射し続け、展示物、空間、来場者の間に動的な「対話の空間」を生み出した。


展覧会フライヤーより:

東京国立博物館は、日本最初の博物館として、1872年に開館しました。敷地内に点在する各館は、ほぼ30年ごとに建てられ、20世紀におけるこの国の建築様式をそれぞれ体現する、非常にユニークなものとなっています
「パワー・オブ・コードー対話のスペース」は、ここ数年、国際的に注目されているドイツの現代美術アーティスト、ミシャ・クバルによる、京国立博物館という場所のために構想されたプロジェクトです。
このプロジェクトでは、本館(1937年竣工、渡辺仁設計)の第一室(日本陶磁の展示室)を、建築的空間と従来の展示を変えることなく、スライド・プロジェクターによる非物質的な光の投射(プロジェクション)のみによって変容させることが試みられます。
展示ケースの上に設置された複数の回転するプロジェクターから、アルファベットの文字がさまざまに投射されることで、空間全体が瞬間瞬間に違った意味を持ち、異化されていきます。このプロジェクトではまた、博物館の空間そのものを、新しい形のパブリック・アートスペースの可能性として問いかけようとするものです。

* * *

ミシャ・クバルは、スライドおよびビデオ・プロジェクター、照明器具などの光を、ありのままの都市や建築空間に向けて一時的に投射するというサイト・スペシフィックな(その場の特有性を取りいれたプロジェクト)によって、通常人々が気づくことのない都市や建築様式に内在する別の社会的・歴史的側面を浮き彫りにしてきました。それは都市や建築といった公共空間への、現代美術からのひとつの投げかけ(プロジェクト)といえるでしょう。
これまでクバルのプロジェクトは、ドイツ・デュッセルドルフの高層オフィスビル、ウィーンのウィトゲンシュタインハウス、デッサウのバウハウス校舎、ドイツ・ケルンのシナゴーグ(ユダヤ協会)、サンパウロ・ビエンナーレ(1998年ドイツ代表)などで行われ、いずれも都市や建築と人々のコミュニケーションを誘発するものとして高い評価を得ています。
「パワー・オブ・コードー対話のスペース」では、伝統的文化財である日本陶磁の展示空間に、西洋文化を象徴するコードであるアルファベット文字が非物質的な光として投射されることで、東洋と西洋、伝統と現代、物質と非物質性、潜在意識と記号、陶磁の美的意味と文字のもつ抽象性との関係に新たな問いかけがなされます。訪れる人々は、展示物と投射される光が作りだすさまざまなコードの重層性をあらためて発見し、積極的な対話の空間(スペース)へと開かれるのです。

アーティストによるギャラリートーク&レクチャー
10月12日 15:00 集合場所 本館第一室(独日通訳付き)

For the opening of Heiseikan Building
October 12-31, 1999
Venue: Tokyo National Museum
Organizer: Tokyo National Museum + Goethe Institut Tokyo
Support: Embassy of The Federal Republic of Germany
Cooperation: BASF Japan Col, Ltd., TOKYO STUDIO
Curator: Yukiko Shikata


Mischa Kuball’s "Power of Codes - Space for Speech” is the first contemporary art project in Tokyo National Museum (established in 1872), the oldest museum in Japan.
The project was realized as one of events to celebrate for the opening of Heiseikan Building in the museum.
In this project, Kuball transformed the whole space of the first room (Japanese Ceramics) of the main building (1937, imperial style, architect: Jin Watanabe) by light without changing existing exhibits. 6 slide projectors were set on exhibition cases and projected alphabetical letters and geometric forms by rotating 360 degrees.
Immaterial, dynamic movement of letters and forms changed, alienated the whole space moment to moment. Kuball tried to raise a new interpretation of the museum space as a public art space.

* * *

Kuball have been asking questions to “Modernity” through his exhibitions and site-specific projects with light, embossing invisible social, historical aspects in city and architecture. In 1990 he realized projects in a high-rise building in Düsseldorf, Wittgenstein House in Vienna, Bauhaus Dessau, and synagogue in Cologne, Sao Paulo (represented Germany in Sao Paulo Biennale 1998), and raised communication between city, architecture and people.
At “Power of Codes”, in the exhibition space of Japanese Ceramics, ephemerally blurring alphabetical letters projected as light raised communications between Asia and Europe, tradition and contemporary, material and immaterial, subconsciousness and sign, beauty of ceramics and abstractness of letters. Ever-changing movements, multi-reflections including on and through glass cases and ceramics emerged the “Power of Codes” to opened the “Space for Speech” between things, light, space and visitors.

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